栽培カレンダー
気温が十分上がってから定植しましょう。黒マルチを利用して生育を促すと9月から収穫できます。水はけの悪いところへの作付けは避けましょう。連作できますが、イモの表面に黒あざのようなものが多くなった場合は2~3年輪作しましょう。追肥は基本的には行いません。7~8月に葉が黄色くなってきた場合は、窒素分の少ないサツマイモ専用肥料を施用しましょう。
肥料
(g/10㎡)
栽培方法
土づくり・畝立て
pHは5.5~6.0程度が好適土壌pHです。苦土石灰等の石灰質資材で調整しましょう。堆肥や土壌改良資材は定植1か月前に、基肥は定植の2週間前には行いましょう。圃場を耕して、定植する1週間くらい前に基肥を入れて高畝を作りましょう。
非常に乾燥に強い作物です。過湿には弱いので長雨で枯死する場合もありますので、特に水はけの悪い場所は高畝にしましょう。①生育前期に雨天が多い ②肥料(特に窒素)が多い ③畑の水はけが悪い などの条件で、茎葉ばかりが育ってイモが大きくならない「つるぼけ」が発生しやすくなります。つるぼけ防止として、基肥に窒素分の少ないサツマイモ専用肥料の施用もお勧めです。
苗の選び方
サツマイモの苗は茎と葉だけで、根はありません。無病のもので、ややかためで節間が適度につまったものが良いです。ウイルスフリー苗の使用もお勧めです。
定植
苗の活着には土壌水分が必要です。水をたっぷりやり、マルチを張りましょう。100㎡あたり苗30~40本を用意します。斜め植えして2~3節を土に埋めます。マルチを張ることにより雑草管理が楽になるだけでなく、早期収穫が可能となります。
サツマイモの植え方には「斜め植え」「船底植え」「垂直植え」があります。「斜め植え」は茎が活着しやすい一般的な植え方です。茎を船の底のような形(水平植えの中心をくぼませた形)に植える「船底植え」は、イモ数が多くなる植え方です。「垂直植え」はイモ数が少なくなりますが、イモが大きくなります。
防除
ハスモンヨトウ、エビガラスズメなど幼虫の発生をみたら捕殺するほか、農薬使用基準を守って防除しましょう。
収穫
株の周囲から土を掘り、イモが見えたら傷つけないよう、土ごと株を掘り上げましょう。定植から100~110日で収穫します。9月頃から探り掘りして(株元に手を差し込み、適当に肥えた芋だけを収穫すること)早掘りすることもできます。
収穫直後よりも2~3週間貯蔵したイモの方が甘みが増します。イモを貯蔵する場合の適温は13℃です。10℃以下では低温障害を受けるので注意しましょう。